問 題
各種光源の相対分光分布を下の図中に示している。最も適当な組合せは次のうちどれか。
A B C
- 白熱電球 照明用LED 北の青空光
- 白熱電球 北の青空光 照明用LED
- 北の青空光 照明用LED 白熱電球
- 北の青空光 白熱電球 照明用LED
- 照明用LED 白熱電球 北の青空光
解 説
可視光の波長は問題文の図の横軸になっている通り、大体380nm~750nmくらいです。これより小さいと紫外線、これより大きいと赤外線と呼ばれるため、図の左側が紫色、右側が赤色となります。
紫と赤の間の色の構成は、虹の色の並び順です。つまり、「紫、青、水色、緑、黄、橙、赤」のようになります(これはイメージさえできればよい話で、厳密に覚える必要はありません)。
ここで選択肢を見ると、白熱電球と照明用LEDはどちらも照明用の白っぽい光ということになり、上記の虹色のどこに属するのかわかりにくいです。一方、北の青空光は青色なので、図の左側の波長に寄っているはずだと判断できます。
よって、図のAが「北の青空光」に対応します。
続いて、照明用LEDについて考えます。
LEDとは、LEDの大きな特徴として、その光が基本的に単色光であることは押さえておきたい知識です。よって、450nmあたりで波長の幅が狭くなっているBが「照明用LED」に対応することがわかります。
実際の試験の際にはこのような判断で充分だと思いますが、ここでは参考までにもう少し解説を続けます。
LEDは単色光なので450nmあたりの波長だけだと青色の光になってしまいます(いわゆる青色LED)。しかし、照明用として使うためには白色の光がほしいので、黄色を発光する蛍光体に向かって青色LEDを照射することで、擬似白色光が作っています。
よって、Bの左側にある狭いピークが青色LEDに相当し、Bの右側の幅広いピークが黄色い蛍光体に相当します。
最後に、白熱電球について考えます。
最近はLED照明が増えてきたので白熱電球を使う機会は減っていますが、白熱電球はいわゆる電球色といわれる暖色系の(オレンジっぽい)色をしています。食事が美味しそうに見えるということで、食卓に使われることも多いです。
よって、図の中では暖色系である右側に傾いているはずなので、Cが「白熱電球」であると判断できます。
以上から、正解は(3)となります。
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