問 題
ねずみ用の薬剤に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 配置された毒餌から、貯穀害虫や食品害虫が発生することはない。
- 抗凝血性殺鼠(そ)剤に対する抵抗性を獲得したネズミ集団は知られていない。
- カプサイシンは、第2世代の抗凝血性殺鼠剤である。
- 殺鼠剤は、経口的に取り込ませることにより効果が発揮される。
- シクロヘキシミドは、処理区域からネズミを追い出す効果がある。
正解 (4)
解 説
(1)で、毒餌はねずみを引き寄せやすくするため、有効成分を穀物類などの食品に混ぜ込んでいます。よって、毒餌から貯穀害虫や食品害虫が発生することもあります。
(2)で、殺鼠剤に対する抵抗性を獲得したネズミ集団はいます。たとえば、ワルファリン抵抗性などが知られています。
(3)で、カプサイシンは唐辛子の辛味の成分です。ネズミに対しては忌避剤になりますが、抗凝血性殺鼠剤ではありません。第2世代の抗凝血性殺鼠剤といえば、ジフェチアロールです。
(4)は正しい記述です。全ての殺鼠剤は、経口的な取り込みにより効果が発揮されます。たとえば経皮から吸収されるような殺鼠剤は存在しません。
(5)で、シクロヘキシミドは(3)のカプサイシンと同様、忌避剤です。たとえば電気配線にこれを塗っておけば、その配線がネズミにかじられなくなる、というような効果が期待されます。
(5)の記述にあるように、処理区域からネズミを追い出すほどの効果は見込めません。
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