ビル管理士試験 H29年 問84 問題と解説

 問 題     

汚染物質とその濃度又は強さを表す単位との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. アスベスト    本/L
  2. ダニアレルゲン  CFU/m3
  3. キシレン     μg/m3
  4. 放射能      Bq
  5. 二酸化窒素    ppb

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)のダニアレルゲンの単位は、体積あたりの重量、つまり、[ng/m3]などの単位が使われます。

[CFU]とは、Colony Forming Unitの略で、実質、[個]と同等の意味を持ちます。これは細菌の単位として用いられるものです。細菌は小さすぎてそのままでは数を数えられないので、以下のような方法で数を数えます。

  1. まずは細菌を培地内に広げ(個々の細菌が離れるように)、その培地の上で一定時間培養します。
  2. 培養後は、培地の上で菌が繁殖し、菌1つに対して、1つのコロニーができています。
  3. そのコロニーの数を数えれば、もともといた細菌の個数がわかります。

よって、[個]と[CFU]は同じような意味合いを持っています。

ちなみに、ダニアレルゲンの正しい単位は上記の通り[ng/m3]ですが、これがngだったかμgだったかmgだったか…などと悩む必要はありません。

体積あたりの重量という表記であればどれでも正解ですし、実際の空気環境に含まれる量を考慮してngにしているだけなので、ngかμgかmgかという部分は気にしなくて大丈夫です。

また、この問題は類似の出題がよくあるので、ほかの選択肢の言葉と単位についても併せて押さえておいてください。

(1)のアスベストの単位としては[本/L]や[f/L]がよく使われます。[f]はfiber(ファイバー)の略で、実質的に[本]と同じ意味を持ちます。

(4)の放射性物質の単位は[Bq](ベクレル)です。一方、放射線量の単位が[Sv](シーベルト)となります。

(5)の[ppb]は、parts per billionの略なので、十億分率のことです。

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