ビル管理士試験 H29年 問75 問題と解説

 問 題     

空気調和設備に用いられる空気浄化装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 空気浄化装置(エアフィルタ)が除去対象とする空気中の汚染物質は、粉じんと有害ガスである。
  2. ろ過式粒子用エアフィルタとは、さえぎり、慣性、拡散、静電気等の作用で粉じんをろ材繊維に捕集するものをいう。
  3. HEPAフィルタは、有害ガスを化学吸着で捕集するための専用のフィルタである。
  4. 粒子用エアフィルタの性能は、圧力損失・粉じん捕集率・粉じん保持容量で表示される。
  5. ガス除去用エアフィルタのガス除去容量は、使用限界に至るまでに捕集したガス質量で表わす。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

HEPAフィルタは「High Efficiency Particulate Air Filter」の略で、Efficiencyは効率、Particulateは微粒子という意味です。ろ過式折込み型エアフィルタの一種で、高性能で微細な粒子までもしっかり除去できるため、クリーンルームなどの空気清浄に用いられます。

よって、(3)のように有毒ガスを化学吸着しているわけではなく、物理的にろ過しています。

(3)の記述はろ過式の「HEPAフィルタ」ではなく、ガスフィルタの一種である「吸着剤フィルタ」の説明になっています。

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