問 題
建築物と都市環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 両側を高い建築物で連続的に囲まれた道路空間は、半密閉の空間のようになるため、ストリートキャニオンと呼ばれる。
- 熱容量が大きい材料は、日射熱を蓄熱しにくい。
- 地盤沈下は、典型7公害の一つである。
- 都市化により、都市の中心部の気温が郊外と比較して高くなる現象をヒートアイランド現象という。
- 乱開発などによって市街地が広がることをスプロール現象という。
正解 (2)
解 説
熱容量は、文字通り「熱を容(い)れる量」なので、熱容量が大きければ、それだけ日射熱を蓄える容量が大きいということなので、蓄熱しやすくなります。
よって、(2)の「蓄熱しにくい」は反対で、正しくは「蓄熱しやすい」です。
ちなみに、熱容量をより正確に表現すると、その物体を1℃上昇させるのに必要な熱量のことで、単位は[J/℃]や[J/K]となります。
たとえば同じ大きさの鉄の塊と水の入ったグラスがあるとき、温度が上がりやすいのは鉄のほうなので、鉄塊のほうは熱容量が小さく、水のグラスは熱容量が大きいといえます。
反対に、80℃くらいに温められている鉄塊と水とではどちらが冷めやすいのかイメージすると、鉄塊のほうが早く冷めることが想像できると思います。
よって、熱容量が小さいものは蓄熱しにくく、反対に、熱容量が大きいと蓄熱しやすいことがわかります。
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