問 題
夏季ピーク時における空気調和設備の節電対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 冷凍機の冷却水入口温度を低下させる。
- 空気調和機のエアフィルタを清掃する。
- 熱源機の熱交換器を洗浄する。
- ヒートポンプ屋外機の熱交換器に散水する。
- 冷凍機の冷水出口温度を低下させる。
正解 (5)
解 説
冷凍機の冷凍サイクルの中を巡っている冷媒は、真空状態に近い蒸発器内で蒸発します。このときに周囲から気化熱を奪うため、蒸発器と接している水管中の水は冷やされて冷水となります。
冷水出口を出たこの水(冷水)は部屋の空気を冷やすのに使われて、その後、ぬるい水となって冷凍機へと戻ってきます。
ここで、冷水出口温度を低く設定してしまうと、冷水の入口温度と出口温度の差が大きくなるので、冷凍機はより強く働く方向に動き、これでは節電対策とはなりません。
(5)の「低下させる」を「上昇させる」に直せば、有効な節電対策となります。
この問題の解説は上記の通りですが、吸収冷凍機の冷凍サイクルは本当によく出題されます。全体の流れをよく勉強したい場合には、H28の問68の解説を参照してください。
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