問 題
蒸気圧縮冷凍サイクルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 圧縮機により、冷媒の比エンタルピーが増加する。
- 凝縮器により、冷媒が液化する。
- 凝縮器により、冷媒の圧力が増加する。
- 膨張弁により、冷媒の圧力が低下する。
- 蒸発器により、冷媒がガス化する。
正解 (3)
解 説
蒸気圧縮冷凍サイクルは、選択肢の順番通り、圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁 → 蒸発器 → 圧縮機 → …となります(もちろん、サイクルなのでどこがスタートというわけではありません)。
圧縮機ではガス化した冷媒を圧縮するので、比エンタルピーも圧力も上がります。よって、(1)は正しいです。
続く凝縮器では、(2)の通り、冷媒を液化させます。ここでは比エンタルピーは低下しますが、圧力変化はありません。よって、(2)は正しく、(3)が誤っています。
そのあとの膨張弁は、液化した冷媒をその名の通り膨張させます。膨張する分、圧力は(4)の通り低下しますが、比エンタルピーに変化はありません。
最後の蒸発器では(5)の通り、液体の冷媒をガス化(蒸発)させます。これは凝縮器で液化させたときの反対なので、比エンタルピーは増加しますが、圧力変化はありません。
このあと、圧縮機に戻ってサイクルが1周します。
コメント