問 題
エアロゾル粒子とその測定粒径との組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。
- 細菌 0.01μm
- ウイルス 5.0μm
- たばこ煙 10μm
- 花粉(スギ) 30μm
- 雨滴(霧雨) 50μm
解 説
各々の粒子径を知っていれば当然答えられますが、ここで重要となるのは径の数値よりもむしろ、大小比較です。
エアロゾル粒子の中では、花粉はかなり大きい部類に入ります。実際のサイズとしては数十μmで、本問のような大小比較の際には花粉がよく登場するので、覚えておくと便利です。
また、主要なエアロゾル粒子の中で最も小さいのはウイルスで、次いでたばこ煙が小さいのは知識として押さえておくと良いです。
細菌(バクテリア)やダニアレルゲンなどが中程度のサイズに分類されるので、次のような大小関係が成り立ちます。
- 花粉 > 細菌(バクテリア)、ダニアレルゲン > たばこ煙 > ウイルス
ここで選択肢を見ると、(5)の雨滴は肉眼でもはっきりと見えるので、明らかに花粉よりも大きいですし、「μm」のオーダーというより、むしろ「mm」のオーダーに近いと判断できるので、これは不適です。
(4)の花粉は上記の通り、数十μmとエアロゾル粒子の中ではかなり大きいので、30μmというのは妥当な線だといえます。
(1)と(2)について、ウイルスは最も小さいエアロゾルであるので、これが(1)の細菌よりも大きいというのはおかしいです。
実際には、選択肢中で最も小さい数値になっている(1)の「0.01μm」がウイルスの大きさとしてはちょうど良く、一方、細菌のサイズは数μmであり、(2)にある「5.0μm」がちょうどよいので、(1)と(2)は反対になっています。つまり、(1)も(2)も誤りです。
(3)のたばこ煙については正確な粒径を知らなくても、たばこ煙がPM2.5の原因となることを知っていれば、少なくとも2.5μm以下なので、(3)の「10μm」が誤りであると判断することができます。
ちなみに、たばこ煙は上記の通り細菌(数μm)とウイルス(0.01μm)の間に位置するので、実際には0.1μmくらいの大きさとなります。
以上より、(4)だけが適切なので、これが正解となります。
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