問 題
ヒトの温熱的快適性に影響する因子として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 代謝量
- 室内の相対湿度
- 室内の二酸化炭素濃度
- 性差
- 加齢
正解 (3)
解 説
(1)で、一般的に、代謝量が大きいと暑がり(低めの気温を快適だと感じる)で、代謝量が小さいと寒がり(高めの気温を快適だと感じる)である傾向があります。
(2)で、湿度が著しく高い場合は汗をかきにくくなるので、うまく熱放散できずに不快感が増す傾向があります。よって、これもヒトの温熱的快適性に影響する因子となります。
(3)で、二酸化炭素は普通400ppmくらいで、高くても1000ppmとかそれを少し上回る程度です。ppmは百万分率のことなので、これを%に直すと、400~1000ppm → 0.04~0.10%となります。
つまり、どちらにしても空気中の割合からいえば微々たる差しかなく、これが高くても低くても、温熱的快適性という観点からはほとんど違いがありません。よって、これが正解の選択肢です。
(4)で、女性の快適温度は、男性のそれよりも1~2℃高いとされています。特に涼しい環境では、男性より女性のほうが寒さを訴えやすい傾向にあります。
(5)で、高齢者は寒さに対する感受性が低下していること、熱産生が若年者ほど盛んでないことから、若年者のための室温よりも少し高めにしておくほうが、高齢者の身体には望ましいです。よって、加齢も温熱的快適性に影響する因子となります。
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