ビル管理士試験 H25年 問34 問題と解説

 問 題     

光環境と視覚に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 網膜にある杆体細胞は、明るい時に働きやすい。
  2. 視対象を正確に認識するためには、大きさ、コントラスト、時間、明るさが必要である。
  3. 暗順応と明順応では、暗順応の方が早く順応する。
  4. 色温度が高い光源は、休息や団らんに適している。
  5. 網膜にある杆体細胞と錐体細胞を比較すると、感光度は錐体細胞の方が良い。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)と(5)について、網膜には杆体細胞(桿体細胞)と錐体細胞(錘体細胞)の2種類の視細胞があります。

杆体細胞は感光度が高いため暗いところでよく働き、ものの形を把握するのに役立ちます。しかし、色を識別することができません(暗闇で形がわかっても色がわからないのは、そのためです)。

一方、錐体細胞は感光度が低いので明るい場所でしか働きませんが、色を判別する能力に優れます。

(3)は実験してみるとわかりやすいのですが、ヒトは明順応のほうが得意です。暗いところから急に明るくなる(=明順応)と、数分で目は慣れますが、明るいところから急に暗くなる(=暗順応)と、目を慣らすのに数十分ほど掛かります。

(4)で、色温度が高い光源とは白っぽい電気のことで、色温度が低い光源とはオレンジっぽい電気のことです。オフィスなどでは白のほうが作業がしやすいですが、休息に向いているのは落ち着いたオレンジ色のほうです。

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