ビル管理士試験 H24年 問159 問題と解説

 問 題     

廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく廃棄物の定義に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 店舗から排出された発泡スチロールは、産業廃棄物である。
  2. 飲食店のグリース阻集器で阻集された油分は、一般廃棄物である。
  3. 事務所建築物で廃棄されたスチール製机は、産業廃棄物である。
  4. 百貨店から排出された段ボールは、一般廃棄物である。
  5. 建設業から排出された紙くずは、産業廃棄物である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

まず、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、「燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず」などは産業廃棄物に分類されます。

そのほか、「紙くず、木くず、繊維くず」などは、それが事業に大きく関与するなら産業廃棄物となり、事業に大きく関与するわけでもなく発生する一般的なごみについては一般廃棄物となります。

(1)の発砲スチロールは、上記の「廃プラスチック類」なので、産業廃棄物です。

(2)の油分は、上記の「廃油」なので、産業廃棄物です。

(3)のスチール製机は、上記の「金属くず」なので、産業廃棄物です。

(4)の段ボールは、上記の「紙くず」なので、事業に大きく関与するかどうかがポイントになります。

百貨店にとってダンボールは事業に伴って発生するわけではないので、百貨店から出るダンボールは一般廃棄物です。ただし、たとえばダンボール製造工場から出る廃ダンボールということであれば、同じ段ボールでもこちらは産業廃棄物になります。

(5)の紙くずも(4)と同様、事業に大きく関与するかどうかがポイントになります。建設業の場合は紙くずが事業と密接に関わっているため、産業廃棄物になります。

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