問 題
下の図は、吸収冷凍機の冷凍サイクルを示したものである。図中のA,B,Cに対応する蒸気、冷却水、冷水の組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。
蒸気 冷却水 冷水
- A B C
- A C B
- B A C
- B C A
- C A B
正解 (3)
解 説
図の左上から見ていくと、まず凝縮器があります。ここでは再生器で発生した水蒸気を凝縮して蒸発器に戻す役割をします。よって、水蒸気を水に凝縮するために冷却水が必要となるので、Aは「冷却水」です。
続いて左下は、蒸発器です(図中には蒸発器と書いてありませんが)。蒸発器内は真空に近い状態になっているので、この中の冷媒は容易に蒸発します。
蒸発するときには周囲の熱を吸収するので(気化熱)、Cの管を流れる水は蒸発器を通る際に熱を奪われて冷水として出ていきます。この冷水は空気を冷やすのに使われて、ぬるい水となってCの管の入口へ戻ってきます。よって、Cは「冷水」です。
一方、蒸発器内で水蒸気となった冷媒は、気体の状態で蒸発器の右側へと流れていきます。
蒸発器の右側(冷凍機全体でいうと右下)にあるのが、吸収器です(図中には吸収器と書いていませんが)。ここでは蒸発した冷媒(=水蒸気)を吸収液に吸収させ、ポンプによって再生器に送り込みます。ここでAが使われるとありますが、上述の通り、Aは「冷却水」です。水蒸気を吸収液に吸収させるには、まず凝縮させて液化したほうが効率的なので、冷却水が必要となります。
最後は右上の再生器です。ここでは薄くなった吸収液を加熱し、水蒸気を飛ばすことで吸収液を濃縮します。濃くなった吸収液は吸収器に戻され、飛んだ水蒸気は凝縮器へといきます。加熱に用いるのは蒸気です。そのため、Bは「蒸気」となります。
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