ビル管理士試験 H24年 問47 問題と解説

 問 題     

下の図は、同じ厚さのA部材とB部材で構成された建築物外壁の定常状態における温度分布を示している。この図に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. A部材の方がB部材より流れる熱流は大きい。
  2. B部材の方がA部材より熱伝導率は大きい。
  3. A部材の方がB部材より熱伝導抵抗は大きい。
  4. B部材が主体構造体であるとすれば、この図は外断熱構造を示している。
  5. 壁表面近傍で温度が急激に変化する部分を境界層という。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

熱流とは、単位時間あたりに流れる熱エネルギー量[W]のことです。定常状態であれば、どのような部材であっても、そこを流れている熱流は一定になります。

仮に熱流[W]が異なると、ある場所では熱エネルギーがたくさん留まり、ある場所では熱エネルギーが失われやすいということになりますが、それでは熱エネルギーの流れ(=熱流)にムラができて、定常状態とは呼べなくなります。

よって、A部材もB部材も流れる熱流は一緒なので、(1)の説明が不適切です。

また、両部材の熱流が一定であっても、それぞれの熱伝導率や熱伝導抵抗が異なるために、温度変化の大小は変わってきます。

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