問 題
廃棄物の中間処理施設とその主な効果に関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 焼却施設 減量化
- 焼却残渣(さ)溶融施設 安定化
- ごみ燃料化施設 安定化
- 粗大ごみ処理施設 減容化
- 高速堆肥化施設 資源化
解 説
中間処理とは、廃棄物を焼却や破砕、圧縮などによって減量化、減容化、安定化、無害化、資源化することです。
(1)の焼却施設では、廃棄物を燃やして灰にするので、「減量化」、「減容化」、「無害化」あたりが該当します。(1)ではこのうち「減量化」が書かれているので、(1)は正しいです。
(2)の焼却残渣溶融施設に関して、焼却残渣とは灰のことです。灰を溶融すると、メタルと溶融スラグができあがります。
灰には重金属類などが多く含まれていて、このままでは有害性が高いです。しかし、メタルや溶融スラグになると重金属類は固定化されるので、溶融によって「安定化」されたことになります。
また、メタルは金属資源となり、溶融スラグは土木資材や建設資材として使えるので、溶融によって「資源化」もできます。
よって、(2)ではこのうち「安定化」が書かれているので、(2)は正しいです。
(3)で、ごみ燃料化施設は、その名称からわかる通り、ごみを燃料に変える施設です。よって、これによる主な効果は「資源化」です。(3)には「安定化」と書かれていますが、安定化にはあまり寄与しないので、これが不適当な選択肢です。
(4)で、粗大ごみ処理施設では、破砕によって粗大ごみを減容化し、選別によって一部の資源(鉄など)を回収します。よって、「減容化」と「資源化」が該当します。(4)ではこのうち「減容化」が書かれているので、(4)は正しいです。
(5)で、高速堆肥化施設は、その名称からわかる通り、ごみを堆肥に変える施設です。よって、これによる主な効果は「資源化」なので、(5)も正しいです。
以上から、正解は(3)となります。
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