ビル管理士試験 2021年 問147 問題と解説

 問 題     

床維持剤に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 剥離剤は、酸の作用で、樹脂床維持剤の皮膜を溶解する。
  2. フロアポリッシュは、物理的・化学的方法により、容易に除去できない。
  3. 剥離剤の使用後は、すすぎ拭きを十分に行ってから、樹脂床維持剤を再塗布する。
  4. フロアオイルは、主に表面加工された木質系床材の保護のために用いられる。
  5. 床維持剤には、乳化性フロアポリッシュが多く使われている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)で、樹脂床維持剤の皮膜を除去するには、「アルカリ性」の剥離剤で皮膜を溶解させます。酸性とアルカリ性を反対にする記述は頻出のパターンなので、注意して覚えておいてください。よって、(1)は誤りです。

(2)の特徴を持つのは、「フロアポリッシュ」ではなく、「フロアシーラ」です。フロアポリッシュには、物理的にも化学的にも容易に除去できるものが多くあります。よって、(2)も誤りです。

(3)で、これは正しい文章なので、正解は(3)となります。

(4)に関して、表面加工されたものにフロアオイルを塗ると、その成分によっては加工してあるものが溶けたり剥がれたりする恐れがあります。フロアオイルが使えるのは、表面加工されていない木質系床材の場合です。よって、(4)は誤りです。

(5)で、代表的なフロアポリッシュとして、以下の4分類が挙げられます。

  1. 水性ポリマータイプ
  2. 水性ワックスタイプ
  3. 乳化性ワックスタイプ
  4. 油性ワックスタイプ

このうち、よく使われているのは水性ポリマータイプです。ワックスタイプに比べて取り扱いやすい上、安価かつ耐久性に優れていることなど多くのメリットがあります。よって、(5)も誤りです。

以上から、正解は(3)となります。

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