問 題
温熱環境と体熱平衡に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 対流による熱放散は、流体の流れに伴う熱エネルギーの移動現象である。
- 蒸発による熱放散は、水分が皮膚から気化するときに皮膚表面から潜熱を奪う現象である。
- 高温環境下においては、人体の熱産生量は低下する。
- 人体側の温熱環境要素は、代謝量と着衣量である。
- 伝導による熱放散は、体と直接接触する物体との間の熱エネルギーの移動現象である。
正解 (3)
解 説
(3)に関して、高温環境下では、体温が上昇するので熱産生量も上昇します。そして、そのまま体温が上がり過ぎないよう、普通は発汗などによって産生した熱を外に逃がしています(=熱放散)。
しかし、高温多湿や無風状態などで汗をかきにくい条件が揃うと、熱産生の量が熱放散の量を上回り、体温が異常に上昇してしまいます。これが熱中症の原理です。
よって、(3)の「低下する」が誤りで、正しくは「上昇する」となります。
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