ビル管理士試験 2020年 問70 問題と解説

 問 題     

熱交換器に関する次の記述のうち、多管式熱交換器について述べているものはどれか。

  1. 構造的にU字管式・全固定式・遊動頭式に分類される。
  2. 内部に封入された作動媒体が、蒸発と凝縮サイクルを形成して熱輸送する。
  3. 熱交換器の中では、設置面積や荷重が小さい。
  4. 伝熱板の増減により伝熱面積の変更が可能である。
  5. 一体成形された構造のブレージング型は、汚れやすい流体の使用には向かない。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

(1)は記述の通りです。多管式熱交換器を構造から分類すると、U字管式・全固定式・遊動頭式(フローティングヘッド式)に分けることができます。

よって、(1)が正解です。

(2)の文章は最後の「熱輸送」がキーワードですが、これは多管式熱交換器ではなく、ヒートパイプの説明文になっています。どちらも熱交換器の一種ですが、多管式熱交換器が冷水・温水熱交換器(蒸気-水熱交換器や水-水熱交換器)であるのに対し、ヒートパイプは空気-空気熱交換器として使われます。

(3)に関して、多管式熱交換器が設置面積や荷重の面で有利ということはありません。むしろ同じ冷水・温水熱交換器では、プレート式熱交換器のほうが多管式熱交換器と比べて高性能かつコンパクトなのが特徴的です。よって、設置面積、荷重の両方とも小さくなります。

(4)も(3)と同じく、プレート式熱交換器の特徴が書かれています。プレート式熱交換器は、伝熱板の増減により伝熱面積を設置後に変更することができるという特徴も持っています。

(5)も(3)や(4)と同様、プレート式熱交換器のことが書かれていますが、これはややマイナーな知識なのでスルーしても構いません。プレート式熱交換器のうちブレージング型のタイプは、一体構造のため分解して洗浄することができず、汚れやすい流体の使用には不向きです。

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