ビル管理士試験 H30年 問122 問題と解説

 問 題     

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. リバースリターン方式を採用することは、湯を均等に循環させるには有効でない。
  2. 外部電源式電気防食では、犠牲陽極が消耗するため取り換えが必要である。
  3. 湯をポンプでくみ上げる場合、吸い上げることのできる高さは、温度が高いほど低くなる。
  4. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。
  5. 返湯管の管径は給湯循環ポンプの循環量から決定するが、一般には給湯管の管径の半分程度である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)の文章は、「外部電源式電気防食」ではなく「流電陽極式電気防食」についての記述になっています。

流電陽極式電気防食では、鋼よりもイオン化傾向の大きな(=錆びやすい)金属を接続しておくことで、金属が錆びる要因が発生した際に優先的にそちらが錆び、鋼が守られるという仕組みで防食します。この錆びやすい金属のことを「犠牲陽極」と呼びます。

一方、外部電源式電気防食では、外部電源から電流を流し(これを防食電流といいます)、これにより鋼中の電位の高低差をなくし、腐食反応を起こさないようにします。

よって、外部電源式電気防食の場合、電流密度の調整など定期的保守が必要にはなりますが、電極の取替えは必要ありません。

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