問 題
冷凍機の冷媒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- オゾン破壊係数(ODP)は、大気中に放出されるガスのオゾン層破壊に関与する影響度を表す指標である。
- HCFC系冷媒は、代替フロンと呼ばれオゾン破壊係数(ODP)が0である。
- CFC系冷媒は、オゾン層破壊問題から全面的に製造中止とされた。
- 地球温暖化係数(GWP)は、大気中に放出されるガスの地球温暖化に関与する影響度を表す指標である。
- 自然冷媒の二酸化炭素は、環境負荷の点でフロン系冷媒より優れている。
正解 (2)
解 説
(3)にあるように、CFC(クロロフルオロカーボン)はオゾン層を破壊するので、全面的に製造中止となっています。
その後よく使われたのが(2)にあるHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)ですが、これもフロンの一種です。名前にクロロと付いている通り塩素原子を含んでいるので、CFCよりはマシですが、オゾン層を破壊します。
よって、オゾン破壊係数(ODP)は0ではないので、(2)が誤りの記述です。また、HCFC系冷媒は、今のところCFC系冷媒に替わるものとして使用されていますが、これも将来的には全廃の予定となっています。
CFCもHCFCも使えないなら…ということで代替フロンとして登場したのが、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒です。これは名前からもわかる通り、塩素を使っていないので、オゾン破壊係数(ODP)は0となります。
以上から、(2)は「オゾン破壊係数(ODP)が0である」という部分が誤りだと判断してもよいのですが…「HCFC」の部分が間違いで、正しくは「HFC」に直せばよい、という解釈も可能です。
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