問 題
建築物の火災時の避難及び消火に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 非常用の進入口は、外部から開放し、又は破壊して室内に進入できる構造とする。
- 非常用の進入口は、原則として3階以上の階に設置が義務付けられている。
- 非常用エレベータは、火災時には、かごの戸を開いたままの使用が可能である。
- 非常用エレベータは、火災時には、入居者より消防隊の使用が優先される。
- 一般の乗用エレベータは、火災時には、最寄り階に停止させることが一般的である。
正解 (5)
解 説
火災時に最寄り階で停止してしまうと、その階が火災の出火現場だった場合、乗っていた人が被災するかもしれません。よって、このような措置は一般的ではありません(というより、このような設定になっていたらまずいです)。
実際には、乗用エレベータには火災時管制運転装置がついています。この装置は火災報知器などと連動していて、火災が起きた場所とは別の避難階で停止するようになっています。
ちなみに、たとえエレベータに乗っている人がほかの階のボタンを押したとしても、火災時はそれを無視して、火災現場以外の避難階まで自動で誘導するようになっています。
以上から、(5)の「最寄り階に停止させる」は「避難階に停止させる」のような言葉に直すのが適切です。より厳密にいうなら、「火災現場とはなっていない避難階で停止させる」のほうがよいかもしれません。
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