ビル管理士試験 H26年 問50 問題と解説

 問 題     

流体の基礎に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

摩擦のないダクト中の流れを考える。流れの上流側にA断面、下流側にB断面をとると、AB断面間に、単位時間に流入する流れと流出する流れの( ア )は等しい。この関係を示す数式を( イ )という。

また、流れの運動エネルギーの保存を仮定すると、次のような( ウ )を表す式が得られる。

ただし、ρ:密度、U:速度、P:圧力(静圧)、g:重力加速度、h:高さとする。

この式の各項の単位は( エ )であり、第一項を動圧、第二項を静圧、第三項を位置圧と呼び、摩擦のない理想流体の流れでは、その合計値は一定値となる。

   ア    イ       ウ      エ

  1. 質量  連続の式  ベルヌーイの定理  Pa
  2. 質量  流れの式  フーリエの法則   N
  3. 速度  連続の式  フーリエの法則   m/s
  4. 圧力  連続の式  フーリエの法則   N
  5. 圧力  流れの式  ベルヌーイの定理  Pa

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

( ア )について、ある断面間に対して、単位時間に出入りする流体の質量は同じです。例えばA断面が大きくてB断面が小さいとき、その速度は小さいほうが圧力や速度が大きくなるのはイメージしやすいかと思います。そして速度が大きい分、面積が小さくても、その質量は等価になります。

( イ )について、このような連続した流れの中で質量保存の法則が成り立つような式を、連続の式といいます。

( ウ )で、この式は「ベルヌーイの定理」という有名な式なので、ぜひ覚えてください。式の内容としては、エネルギー保存の法則と同じようなものです。エネルギー保存の法則の各項を体積で割ると、どの項も圧力で表され問題文の式になります。

ちなみに、第1項がエネルギー保存の法則でいうところの運動エネルギーに相当します。第2項がエネルギー保存の法則では仕事に相当し、第3項が位置エネルギーに相当します。

( エ )について、上記の通り、これは各項を圧力で表している式なので、その単位は圧力の単位である「Pa」が妥当です。

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