ビル管理士試験 H25年 問177 問題と解説

　問 題　　　　　

殺虫・殺鼠剤の毒性や安全性に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 殺鼠剤の多くは、ネズミに比べてヒトに対する体重当たりの毒性が弱い。
2. ADIとは、ヒトが一生の間に毎日体内に取り込んでも、安全な1日当たりの摂取薬量のことである。
3. NOAELとは、実験動物に長時間にわたって連日投与して、毒性が認められない薬量のことである。
4. 殺虫製剤の毒性基準値は、剤型により異なっている。
5. 薬剤を実験動物に投与して求めたLD₅₀値は、殺虫製剤の急性毒性の評価基準となる。

　解 説　　　　　

ヒトには毒性を示さずにネズミには猛毒であるような殺鼠剤があれば理想ですが、現状では、ほとんどの殺鼠剤はヒトに対する体重あたりの毒性が、ネズミと比べて同等かそれ以上になっています。

もちろん、ヒトとネズミとでは体重が全然違うので、殺鼠剤を口にしたからといって死亡するとは考えづらいですが、それでも乳幼児が口にするような場所には置かないよう、充分に注意する必要があります。