問 題
WBGTに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 熱中症予防のため、スポーツ時のガイドラインとして利用されている。
- 職場の暑熱基準として利用する場合、作業強度を考慮する必要がある。
- 日常生活における熱中症予防の注意事項では、WBGTが31℃以上のとき、高齢者では、安静状態であっても熱中症発生の危険が大きいとされている。
- 職場の暑熱基準として利用する場合、着用する衣服の種類に応じて補正する必要がある。
- 屋外で太陽照射がある場合、自然湿球温度と黒球温度から求められる。
正解 (5)
解 説
WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)は、日本語では湿球黒球温度といい、屋内外での暑熱作業時の暑熱ストレスの評価に用いられます。
(5)に関して、WBGT指数の計算式は、「屋内または屋外で太陽照射のない場合」と「屋外で太陽照射のある場合」で次に示すように異なっています。この区別は頻出事項なので、ぜひ抑えておきたいところです(係数までは覚えなくてもいいので、パラメータを覚えてください)。
【屋内または屋外で太陽照射のない場合のWBGT指数】
0.7Tw+0.3Tg
- Tw:湿球温度
- Tg:黒球温度
【屋外で太陽照射のある場合のWBGT指数】
0.7Tw+0.2Tg+0.1Ta
- Tw:湿球温度
- Tg:黒球温度
- Ta:乾球温度
以上を踏まえると、(5)の記述は「乾球温度」が足りていないことがわかります。
よって、正解は(5)となります。
コメント