問 題
アレルギーに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 低湿度は、気管支喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎の増悪因子となる。
- 気管支喘息の原因としては、ダニやハウスダストが多い。
- 気管支喘息の原因となるアレルゲンとしてヒスタミンが重要である。
- 建築物衛生の観点から、換気や清掃等の対策が重要である。
- 学校保健安全法において、ダニ又はダニアレルゲンに関する基準が定められている。
正解 (3)
解 説
(1)は正しいです。部屋の空気が乾燥すると気管支喘息やアトピー性皮膚炎は悪化します。例えばマスクをすると喘息の症状がやわらぐことがありますが、あれはマスクと呼気によって吸う空気の湿度を保っているためです。
(2)も正しいです。気管支喘息のアレルゲンとして代表的なのは、ハウスダストとヒョウヒダニ類です。というより、ハウスダストに含まれるヒョウヒダニ類が原因であることが多いのですが、試験対策としてはどちらの表記で出題されてもいいように、この2つを覚えておくことをお勧めします。
(3)が誤りです。アレルゲンとは、アレルギー症状を引き起こす原因となる物質のことです。花粉やダニ、犬毛、ハウスダストなどがアレルゲンの代表例です。(2)の通り、気管支喘息のアレルゲンはハウスダストとヒョウヒダニ類です。
一方、ヒスタミンは、アレルギー反応を起こしたときに身体の細胞から放出される物質です。
もともとは血圧降下や血管拡張などの生理反応を起こす物質ですが、特定のアレルゲンが体内に入ったときにヒスタミンが過剰に放出されることがあり、これによってかゆみなどのアレルギー症状が引き起こされます。
よって、ヒスタミン自体がアレルゲンなわけではないので、(3)の記述は誤りです。
(4)は正しいです。アレルゲンであるダニやハウスダストが増えないように換気や清掃を行えば、アレルギーを予防することができます。
(5)も正しいです。アレルギーは大人よりも子どもに多い傾向があります。そのため、学校保健安全法では、ダニや花粉、カビといったアレルゲンの量に関する基準値が定められています。
以上から、正解は(3)となります。
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