ビル管理士試験 2024年 問33 問題と解説

 問 題     

ホルムアルデヒドに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 消毒剤として用いられる。
  2. 建築基準法により、含有建材の使用が制限されている。
  3. 防腐剤として用いられる。
  4. 水やアルコールに溶けやすい。
  5. 不燃性である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。ホルムアルデヒドは強い殺菌・消毒作用があり、病院や実験室などで消毒剤として用いられることがあります。

(2)も正しいです。ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質なので、建築基準法によって含有建材の使用が制限されています。

(3)も正しいです。ホルムアルデヒドは化学的にタンパク質と結合し、その腐敗を防ぐ作用があるため、防腐剤として広く用いられます。ホルマリンとして生物標本の固定に用いられるのが、その一例です。

(4)も正しいです。ホルムアルデヒドを水に溶かした水溶液が、ホルマリンです。また、アルコールなどの有機溶媒にも溶けやすい性質があります。

(5)が誤りです。ホルムアルデヒドは引火点が低く、可燃性です。取り扱いに注意が必要な可燃性ガスであるため、「不燃性である」という記述は誤りです。

以上から、正解は(5)となります。

ホルムアルデヒドの特徴は多く、選択肢にあるもの以外にもぜひ覚えておいてほしいものがあるので、以下にまとめます。

  1. 常温で無色の刺激臭を有する気体である。
  2. 水やアルコールに溶けやすい。
  3. たばこ煙中に存在する。
  4. 粘膜に対する刺激が強い。
  5. シックハウス症候群の発生要因といわれる。
  6. 発がん性が認められる。
  7. 建築物衛生法で室内の基準値が定められている(0.1mg/m3以下)。

コメント