問 題
平成27年度の廃棄物の排出及び処理状況等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ごみの中間処理量は約4,000万トンで、そのうち、約85%が直接焼却処理されている。
- ごみの総排出量は約4,400万トンで、そのうち、70%が事業系ごみ、30%が家庭系ごみである。
- ごみ総資源化量は約900万トンであり、この中には住民団体による集団回収量が含まれている。
- 産業廃棄物の排出量を業種別に見ると、電気・ガス・熱供給・水道業からの排出量が最も多い。
- 産業廃棄物の総排出量は約4億トンで、その約53%が再生利用されている。
正解 (2)
解 説
この問題は、数値そのものは毎年上下するので、正確に押さえておく必要はないと思います。一方、傾向や割合については年によって変動が少ないので、そのあたりをしっかり把握しておくことが重要です。
(1)について、中間処理には焼却や破砕、圧縮などなど…様々な種類がありますが、燃えるごみは焼却するのが一般的で、燃えないごみは破砕したり圧縮したりします。
不燃ごみよりは可燃ごみのほうが量が圧倒的に多いため、中間処理のうち焼却処理が85%であるという記述は、妥当だと判断できます。
(2)で、廃棄物の総排出量の内訳は、家庭系ごみ(約70%)、事業系ごみ(約30%)となっています。この比率は最重要知識としてぜひ押さえておいてください。
よって、ごみの総排出量は約4,400万トンという数値を覚えておかなくても、(2)の記述は事業系と家庭系が反対になっていることがわかります。
(3)に関して、資源化に至る過程は以下の3つです。
- 直接資源化(中間処理なし)
- 中間処理後の再生利用
- 住民団体による集団回収
よって、ごみ総資源化量が約900万トンかどうかはともかく、この中に住民団体による集団回収量が含まれているのは正しいと判断できます。
(4)は記述の通りです。平成27年度に限らず、近年ずっと「電気・ガス・熱供給・水道業」が産業廃棄物の排出量1位です。
(5)も記述の通りで、産業廃棄物の再生利用率は約半分となっています。これも総排出量の数値を押さえる必要はなく、再生利用率が約半分であることを知っておけば十分です。
以上から、正解は(2)となります。
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