ビル管理士試験 2023年 問156 問題と解説

　問 題　　　　　

外装の清掃に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 自動窓拭き機は、人が作業するのに比べ天候状況に左右されにくく計画的に作業を実施しやすい。
2. 石材や陶磁器タイルの壁面は、数年に1回の頻度で洗浄を行う。
3. ロープ高所作業を行う場合、ライフラインの設置が努力義務となっている。
4. 金属材の洗浄は、汚れが比較的軽微で固着が進まないうちに、中性洗剤や専用洗剤を用いてスポンジ又はウエスで拭き取る。
5. 窓ガラスの洗浄は、水やガラス専用洗剤を用いて洗い、スクイジーでかき取る。

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

(1)は正しいです。自動窓拭き機よりも人の作業のほうが仕上がりが良いのですが、自動窓拭き機を使うと、天候の影響を受けないことや危険性が低いという利点があります。

(2)も正しいです。石材や陶磁器タイルの壁面は汚れが目立ちにくいため、頻繁な洗浄は必要なく、数年に1回の頻度で洗浄を行えばよいです。

(3)が誤りです。ロープ高所作業では、労働安全衛生規則の定めにより、作業計画の策定やライフラインの設置などが義務付けられています。これは、「努力義務」ではなく「義務」です。

(4)は正しいです。金属材の清掃は、汚れが軽微で固着が進まないうちに行うことが望ましいです。また、金属材に対して硬質ブラシを使ってしまうと、金属材の表面が傷だらけになってしまいます。そうならないよう、中性洗剤か専用洗剤を用いて、スポンジまたはウエスで拭き取ります。

(5)も正しいです。窓ガラスの洗浄は、水やガラス専用洗剤を用いて洗い、スクイジーでかき取ります。このような清掃方法を、スクイジー法をいいます。

以上から、正解は(3)です。