問 題
建築物と都市環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 半密閉の空間のようになる、両側を高い建築物で連続的に囲まれた道路空間は、ストリートキャニオンと呼ばれる。
- 熱容量が大きい材料は、日射熱を蓄熱しやすい。
- 内水氾濫による都市型洪水は、環境基本法で定義される公害の一つである。
- 都市化により、都市の中心部の気温が郊外と比較して高くなる現象をヒートアイランド現象という。
- 乱開発などによって市街地が広がることをスプロール現象という。
正解 (3)
解 説
(1)は正しいです。ストリートキャニオンとは、両側を高い建築物で連続的に囲まれた道路空間のことで、半密閉の空間のようになっています。
(2)も正しいです。熱容量は、文字通り「熱を容(い)れる量」なので、熱容量が大きければ、それだけ日射熱を蓄える容量が大きいということなので、蓄熱しやすくなります。
(3)が誤りです。環境基本法で公害と定義しているのは、以下の7種類です。これを「典型7公害」といいます。内水氾濫による都市型洪水は、これらに含まれません。
- 大気汚染
- 水質汚濁
- 土壌汚染
- 騒音
- 振動
- 地盤沈下
- 悪臭
(4)は正しいです。都市化により都市の中心部の気温が郊外と比較して高くなる現象を、ヒートアイランド現象といいます。
(5)も正しいです。スプロール現象とは、都市が乱開発などによって短期間に無秩序な発展を遂げることです。緻密な開発計画の上で発展するわけではないので、人口や交通量が多いのに、やけに道路が細くて常に渋滞している…といったような問題を生じます。
以上から、正解は(3)となります。
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