ビル管理士試験 2023年 問79 問題と解説

 問 題     

次の汚染物質とその濃度又は強さを表す単位の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

  1. アセトアルデヒド  μg/m3
  2. オゾン       cfu/m3
  3. 粉じん       mg/m3
  4. 硫黄酸化物     ppm
  5. アスベスト     本/L

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)に関して、[cfu/m3]はオゾンではなく、細菌(微生物)を数える際の単位です。

細菌を数えるときは体積あたりの重量ではなく、体積あたりの個数を調べることが多いです。体積には[L]や[m3]を用い、個数には[個]や[cfu]を用います。その結果、浮遊細菌の単位は、たとえば[個/L]や[cfu/m3]のようになります。

[cfu]とは、Colony Forming Unitの略で、実質、[個]と同等の意味を持ちます。というのも、細菌は小さすぎてそのままでは数を数えられないので、以下のような方法で数を数えるからです。

  1. まずは細菌を培地内に広げ(個々の細菌が離れるように)、その培地の上で一定時間培養します。
  2. 培養後は、培地の上で菌が繁殖し、菌1つに対して、1つのコロニーができています。
  3. そのコロニーの数を数えれば、もともといた細菌の個数がわかります。

よって、[個]や[cfu]は同じような意味合いを持っています。

一方、オゾン濃度の単位は、[μg/m3]または[ppm]などを用います。[μg/m3]は空気1m3あたりのオゾンの質量を示し、[ppm]は空気1m3あたりのオゾンの体積を示すため、目的によって使い分けられます。

以上から、正解は(2)となります。

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