ビル管理士試験 2023年 問46 問題と解説

 問 題     

次の用語とその単位との組合せとして、誤っているものはどれか。

  1. 絶対湿度    kg/kg(DA)
  2. 熱貫流抵抗   m2・K/W
  3. 輝度      cd/m2
  4. 音響透過損失  dB
  5. 比熱      kJ/kg(DA)

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。絶対湿度は、乾燥空気(Dry Air)1kg中にある水蒸気量を表します。そのため、その単位は[kg/kg(DA)]です。

(2)も正しいです。熱が壁を通るときには100%は通過せず、ある程度のロスが発生してしまいます。どのくらい熱が遮られるのか(熱損失が大きいのか)を表すパラメータが、この熱貫流抵抗です。

これの単位は少し難しいですが、[m2・K/W]となります。正確に覚えるのが難しければ、この選択肢はスルーしてもいいと思います。計算問題などで熱貫流抵抗を扱う設問もたびたび出題されますが、そのときには単位が明記されているため、覚えていなくてもほとんど支障ありません。

(3)も正しいです。輝度はその字の通り、光源の輝き具合を示すもので、光度[cd]を見かけの面積[m2]で割った値です。単位は計算式そのままに、[cd/m2]となります。

(4)も正しいです。音響透過損失は遮音性能を表すパラメータで、壁の内外で音圧レベル差(厳密には差ではありませんが)を示しています。よって、その単位は音圧レベルと同じく[dB]となります。

(5)が誤りです。比熱とは、物質1kgを1℃(1K)上昇させるために必要な熱量のことを指す言葉です。よって、その単位は[J/(kg・℃)]または[J/(kg・K)]となります。

なお、℃は摂氏、Kは絶対温度として使われますが、「温度差」として用いる限りは両者を区別する必要はありません。どちらを用いても正しい単位といえます。

以上から、正解は(5)となります。

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