ビル管理士試験 2022年 問132 問題と解説

 問 題     

敷地内排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水の直管が長い場合、排水ますは管内径の120倍を超えない範囲内に設置する。
  2. 合流式排水方式は、汚水、雑排水、雨水を同じ系統で排水する。
  3. 雨水ますの流入管と流出管との管底差は、20mm程度とする。
  4. 雨水浸透施設は、透水性舗装、浸透ます、浸透地下トレンチ等により構成される。
  5. 排水ますの大きさは、配管の埋設深度、接続する配管の管径及び本数等を考慮して決定する。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は正しいです。記述の通り、排水の直管が長い場合、排水ますは管内径の120倍を超えない範囲内に設置します。この「120倍」という数値を変えて誤りの選択肢として出題されることもあるので、数値を正確に押さえておく必要があります。

(2)が誤りです。これはやや難しい問題ですが、敷地内排水設備で合流式といえば、汚水と雑排水を同じ系統で排水する方式を指します。一方、敷地内ではなく下水道で合流式といえば、汚水(雑排水含む)と雨水を同一の管渠系統で排除する方式をいいます。

よって、今回は敷地内排水設備での合流式の話をしているので、(2)の「雨水」が誤りで、これは含みません。

(3)は正しいです。雨水ますの流出管は、雨水をスムーズに流すために管底を流入管よりも20mm程度下げて設置します。(1)と同様、これも数値を正確に覚えておくべきです。

(4)と(5)はいずれも正しいです。どちらもときどき出題されますが、これらは誤りの選択肢にはなりにくいため、重要度は(1)や(3)のほうが上です。

以上から、正解は(2)となります。

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