問 題
排水トラップと間接排水に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 間接排水管の配管長が、1,500mmを超える場合は、悪臭防止のために機器・装置に近接してトラップを設ける。
- 飲料用水槽において、管径100mmの間接排水管に設ける排水口空間は、最小150mmとする。
- 洗濯機の間接排水管の端部は、排水口空間を確保、あるいは排水口開放とする。
- 排水トラップの脚断面積比(流出脚断面積/流入脚断面積)が小さくなると、封水強度は大きくなる。
- 使用頻度の少ない衛生器具に設置するトラップには、封水の蒸発による破封を防ぐため、トラップ補給水装置を設置する。
正解 (4)
解 説
(4)で、脚断面積比とは、トラップの流出脚断面積を流入脚断面積で除した値のことです。
まず脚断面積比が大きくなる場合について考えると、脚断面積比が大きくなるということは、流入脚断面積に対して流出脚断面積が大きくなるということです。
流出面での水量が多いため、排水の流速が緩やかになりやすく、破封のおそれが少なくなります。また、流出側の排水管が負圧になった際にも水の自重によって抵抗するため、引っ張られにくくなり、これも破封のリスクの低下につながります。
破封しないということは封水強度が大きいということと同義なので、「脚断面積比が大きい=封水強度が大きい」という関係が成り立ちます。
よって、(4)のように脚断面積比が小さくなると、上記の反対で封水強度は小さくなるので、この記述は反対であるとわかります。
以上から、正解は(4)となります。
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