ビル管理士試験 2022年 問128 問題と解説

 問 題     

排水通気配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水横枝管から通気管を取り出す場合、通気管を取り出す方向は、排水横枝管の断面の真上方向中心より45°以内とする。
  2. 器具排水管から各個通気管を取り出す場合、各個通気管は、トラップのウェアから管径の2倍以上離れた位置からとする。
  3. 排水横枝管からループ通気管を取り出す場合、ループ通気管は、最下流の器具排水管を排水横枝管に接続した位置のすぐ上流からとする。
  4. 排水立て管から通気立て管を取り出す場合、通気立て管は、排水立て管に接続されている最低位の排水横枝管より低い位置からとする。
  5. 通気管の末端を窓・換気口等の付近で大気に開放する場合、その上端は、窓・換気口の上端から600mm以上立ち上げて開口する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(3)に関して、排水横枝管からループ通気管を取り出す場合、ループ通気管は、最上流の器具排水管を排水横枝管に接続した位置のすぐ下流からとします。

よって、(3)の「最下流~すぐ上流」が誤りで、正しくは「最上流~すぐ下流」となります。

このような通気方式をループ通気方式といいますが、これを図示すると次のようになります。

上図を見てもわかるように、もしループ通気管の取り出し位置が(3)にあるように「最下流の器具排水管のすぐ上流」だった場合、もともとある通気立て管との位置が近くなり、ループ通気管のメリットがほとんどなくなります。

通気立て管に近い器具はそれを使い、通気立て管から遠い器具はループ通気管を使って通気できるようにしたいので、上図の通り、ループ通気管の取り出し位置は「最上流の器具排水管のすぐ下流」とするのが適切です。

よって、(3)の記述が誤りなので、これが正解となります。

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