問 題
空気調和・換気設備に関する維持管理上の問題と考えられる原因との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 冷却水系統のスケール発生 冷却水の過剰な濃縮
- 全熱交換器の効率低下 熱交換エレメントの目詰まり
- 冬季暖房時の室内相対湿度の低下 高い室内温度設定
- 夏季冷房時の室内温度の上昇 外気量の低下
- 室内空気質の低下 ダクト内部の汚れ
正解 (4)
解 説
(1)は正しいです。冷却水を循環させすぎて過剰な濃縮が起こると、水中の塩濃度が高くなってスケールが発生しやすくなります。これを防止するためには、冷却水の適度な強制ブローが有効です。
(2)も正しいです。熱交換エレメントが目詰まりすると熱交換がスムーズに行えなくなるので、全熱交換器の効率が低下します。
(3)も正しいです。温度が高いほど飽和水蒸気量は増えるので、室内の水蒸気量が変わらない場合、温度が上がるほど相対湿度は下がります。よって、冬季の暖房時に室内温度設定を高くすると、室内相対湿度は低下します。
(4)が誤りです。夏季冷房時では外気が暑いので、外気量を増やせばそれだけ室内温度が上昇しやすくなります。よって、(4)の「外気量の低下」が誤りで、「外気量の上昇」などに変えると正しい組合せになります。
(5)は正しいです。ダクト内部に汚れがあると、それがそのまま室内へ混入するおそれがあります。よって、ダクト内部の汚れは室内空気質の低下につながります。
以上から、正解は(4)です。
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