問 題
熱放射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 白色ペイントは、光ったアルミ箔(はく)よりも長波長放射率が小さい。
- 物体表面から放射される単位面積当たりの放射熱流は、絶対温度の4乗に比例する。
- 同一温度の物体間では、長波長放射に関し、放射率と吸収率は等しい。
- 一般的なアスファルトの長波長放射率は、約0.9である。
- 常温物体から射出される電磁波は、波長が10μm付近の赤外線が主体である。
正解 (1)
解 説
(1)に関して、建築材料表面(白色系材料、黒色系材料、亜鉛鉄板、光ったアルミ箔)の長波長放射率と日射吸収率の関係はたびたび出題されるので、以下の図をそのまま覚えておくと便利です。
よって、(1)が誤りで、白色ペイントは光ったアルミ箔よりも長波長放射率が大きいです。
また、本問の選択肢では(1)以外に(2)も重要なので、併せて紹介します。
単位面積当たりの放射熱流と絶対温度との関係は、「シュテファン=ボルツマンの法則」と呼ばれる下式で表すことができます。式からもわかる通り、単位面積当たりの放射熱流は、絶対温度の4乗に比例します。
q=εσT4
- q:単位面積当たりの放射熱流 [W/m2]
- ε:放射率(射出率) (単位なし)
- σ:シュテファン=ボルツマン定数 [W/(m2・K4)]
- T:絶対温度 [K]
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