問 題
次亜塩素酸ナトリウム消毒に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 一般に手指消毒で最も用いられる。
- 通常5%の濃度で使用する。
- 芽胞には効果がない。
- 室内では噴霧により使用する。
- 有機物が多くても効力は減退しない。
正解 (3)
解 説
(1)で、次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤なので、物を消毒するのには有効ですが、人体への悪影響を考えると手指には使えません。よって、(1)は誤りです。
(2)で、市販されている塩素系漂白剤の原液の濃度が、次亜塩素酸ナトリウム5%程度です。消毒の際にはこれを約100倍に薄めて使うため、濃度は約0.05%となります。よって、(2)は誤りです。
(3)で、次亜塩素酸ナトリウム・逆性石けん・エタノール・クレゾールは、いずれも芽胞には効果がありません。芽胞に対して有効なのはホルマリンくらいなので、(3)は正しい記述です。
(4)で、室内で次亜塩素酸ナトリウムを噴霧すると人が吸い込む危険性があるので、この対応は不適切です。実際には、次亜塩素酸ナトリウムの希釈水をタオルや布巾などに掛けてから、そのタオルなどで消毒したい物を拭きます。よって、(4)は誤りです。
(5)で、有機物が多いと次亜塩素酸ナトリウムと反応し、次亜塩素酸ナトリウムを消費してしまいます。そのため、消費した分は細菌やウイルスを除去する本来の目的を果たせなくなりますので、その分消毒剤としての効力は減ってしまいます。よって、(5)は誤りです。
以上から、正解は(3)となります。
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