問 題
冷却塔に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 開放型冷却塔は、同容量の密閉型冷却塔と比べて一般に大型である。
- 密閉型冷却塔は、電算室やクリーンルーム系統用に採用されることが多い。
- 開放型冷却塔は、密閉型冷却塔と比べて送風機動力が小さい。
- 密閉型冷却塔は、散布水系統の保有水量が少ないため、保有水中の不純物濃度が高くなる。
- 空調用途における冷却塔は、主として冷凍機の凝縮熱を大気に放出するための装置として利用される。
解 説
開放式冷却塔と密閉式冷却塔の特徴については頻出テーマなので、両者をしっかり区別して覚えておくことが大切です。以下で、それらについて解説します。
開放型冷却塔は、循環する冷却水が直接空気と接触し、冷却水の一部が蒸発することにより気化熱が吸収されて、残りの水が冷却されます。そのため冷却効率は高いですが、水が外気に触れるので汚れやすく、循環水のブローや薬品注入など、水質管理がやや大変です。また、構造が単純な分、散布水系統の保有水量は多く取れます。
一方、密閉型冷却塔は、熱交換器の外面に散布した水の蒸発潜熱を利用して管内の冷却水を冷却します。この場合、通風抵抗の増加に伴い送風機動力が増加する上、散布水ポンプにかかわる機構が付加されるため、冷却塔は大型になり、コストも割高です。また、構造が複雑な分、散布水系統の保有水量は少ないです。
以上を踏まえて選択肢を確認します。
(1)が誤りです。密閉型冷却塔は通風抵抗が大きいため、開放型冷却塔よりも大きな送風機動力が必要となります。さらに、散布水ポンプに関わる機構が付加されるため、一般的に開放型冷却塔よりも大型化します。よって、(1)は「開放型」と「密閉型」が反対です。
(2)は正しいです。密閉型冷却塔は冷却水が外気に触れないため、冷却水の汚染は少なく、冷凍機の性能低下が少ないです。そのため、電算室やクリーンルーム系統用のような、安定性や確実性が求められる場所で採用されています。
(3)は正しいです。(1)の解説の通り、密閉型冷却塔は通風抵抗が大きいため、開放型冷却塔よりも大きな送風機動力が必要となります。言い換えれば、開放型冷却塔は、密閉型冷却塔と比べて送風機動力が小さいといえます。
(4)も正しいです。密閉型冷却塔は散布水系統の保有水量が少ないため、濃縮によって保有水中の不純物濃度が高くなりやすいです。
(5)も正しいです。冷却塔では、循環する水が空気と接触し蒸発します。この際、残りの水から気化熱を奪うため、冷却塔の役割は、冷凍機の凝縮熱を大気に放出することだといえます。
以上から、正解は(1)です。

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