ビル管理士試験 2024年 問166 問題と解説

 問 題     

蚊の生態に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. ハマダラカの卵は、水面に卵塊として産み付けられ、形が舟状である。
  2. 日本に生息するヒトスジシマカは、成虫のステージで越冬する。
  3. コガタアカイエカは、主に排水溝や雨水ますに発生する。
  4. チカイエカは、最初の産卵を無吸血で行うことができる。
  5. アカイエカとチカイエカは、雌成虫の外部形態で区別が可能である。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は誤りです。これはマイナーな知識なので正誤の判断がつかなくても構わないと思いますが、舟状の卵塊(卵舟)を産むのは、ハマダラカではなくアカイエカの特徴です。

(2)も誤りです。ヒトスジシマカは、卵のステージで越冬します。ちなみに、アカイエカの場合は成虫のステージで越冬します。これらはごく稀に出題される程度で、ややマイナーな知識といえます。

(3)も誤りです。蚊の主要な発生源は次に示す通りです。これは頻出事項なので、コガタアカイエカ以外の蚊の発生源についても併せて押さえておくことをお勧めします。

  • アカイエカ   :下水溝や雨水ます
  • チカイエカ   :浄化槽や湧水槽
  • コガタアカイエカ:水田や湿地
  • シナハマダラカ :水田や湿地
  • ヒトスジシマカ :人工容器や雨水ます

(4)は正しいです。多くの蚊では産卵には吸血が必須ですが、(この試験では)チカイエカだけは、羽化後、最初の産卵を無吸血で行うことができます。これも(3)と同じくらいたびたび出題される頻出事項です。

(5)は誤りです。アカイエカとチカイエカはどちらも九州から北海道まで広く分布し、雌の外部形態が特に似ているため、区別が困難です。

以上から、正解は(4)となります。

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