問 題
廃棄物処理法に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
昭和45年の制定時に、従来の法律の衛生面から規定されていた汚物に加えて、( ア )の概念を導入して廃棄物を定義し、産業廃棄物と一般廃棄物に分類するとともに、公衆衛生の向上に加え( イ )を法の目的に追加した。
- ア イ
- 不要物 地球環境の保全
- 不要物 都市の健全な発達
- 有害廃棄物 生活環境の保全
- 不要物 生活環境の保全
- 有害廃棄物 都市の健全な発達
解 説
( ア )には「不要物」か「有害廃棄物」が入りますが、直接の文章を読むと「従来の法律の衛生面から規定されていた汚物に加えて~」と書かれています。つまり、衛生面については従来から考慮されていることになるので、「有害廃棄物」は従来の「汚物」に含まれると考えられます。
そして、1970年(昭和45年)の廃棄物処理法制定時では、衛生面とは関係がない「不要物」を新たに追加して「廃棄物」として扱う…という話なので、( ア )には「不要物」を入れるのが適切です。
( イ )には「地球環境の保全」、「都市の健全な発達」、「生活環境の保全」のいずれかが入ります。
ここで、1970年(昭和45年)のタイミングでこの法律が制定された理由を考えると、それは高度経済成長期の中で環境面が蔑ろにされていることで、生活環境に悪影響が生じてきたからです。
このような背景や「廃棄物処理法」という名称から考えると、「地球環境の保全」では規模が大きすぎ、「都市の健全な発達」では経済的な発展を重視していることになり、いずれも不適切だと判断することができます。
一方、「生活環境の保全」を入れると、「汚物に加えて、不要物の概念を導入」と「公衆衛生の向上に加え生活環境の保全」が対応することとなるので、これが適切な表現である判断できます。
以上から、( ア )は「不要物」、( イ )は「生活環境の保全」となるので、正解は(4)です。
コメント