問 題
建築物内の廃棄物発生量に関する原単位の計算値等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- この建築物の事務所部分の床面積の合計は、10,000m2である。
- 廃棄物発生量原単位は、0.04kg/(m2・日)又は、0.1L/(m2・日)である。
- 1か月の事務所建築物の稼働日は、20日である。
- この事務所建築物の廃棄物の再利用率(リサイクル率)は、60%である。
- この事務所建築物の廃棄物のうち、生ごみの発生量比率は、20%である。
- 再利用を考慮しない時の1日の廃棄物発生量は、400kgである。
- 再利用を考慮しない時の1か月の廃棄物発生量は、8,000kgである。
- この事務所建築物のごみの単位容積質量値は、0.4kg/Lである。
- 再利用を考慮した時の1日の廃棄物発生量は、240kgである。
- 再利用を考慮しない時の1日の生ごみ発生量は、80kgである。
正解 (4)
解 説
(1)は正しいです。再利用を考慮しない時の1日の廃棄物発生量[kg/日]は、単位に注意しながら計算すると、次のように求めることができます。
(2)も正しいです。再利用を考慮しない時の1か月の廃棄物発生量[kg/月]は、(1)の計算結果を1か月分(稼働日:20日)で考えればよいので、次のように表すことができます。
(3)も正しいです。ごみの単位容積質量値[kg/L]は、単位を見ると質量を容積で割ればよいことがわかります。問題文に並ぶ条件の2番目を見ると、廃棄物発生量原単位が質量と容積の両方で与えられているため、これを使って以下のように計算することができます。
(4)が誤りです。(1)から、再利用を考慮しない時の1日の廃棄物発生量は400kgであり、そのうちの60%を再利用するので、廃棄するのは40%です。よって、再利用を考慮した時の1日の廃棄物発生量[kg/日]は、次のように計算できます。
上記より、再利用を考慮した時の1日の廃棄物発生量は、「240kg」ではなく「160kg」となります。
(5)は正しいです。(1)から、再利用を考慮しない時の1日の廃棄物発生量は400kgであり、そのうちの20%が生ごみです。そのため、再利用を考慮しない時の1日の生ごみ発生量[kg/日]は、次のように計算できます。
以上から、正解は(4)となります。
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