ビル管理士試験 2024年 問154 問題と解説

 問 題     

床以外の清掃作業に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 天井・壁など高所の主な汚れには、微細な粉じん、炭素粒子等があり、床に次いで重要な清掃対象である。
  2. 玄関ホールは多くの人がいろいろな角度から見る場所であり、視線の方向や高さを変えて汚れを確認する。
  3. トイレは、清掃作業により全面的に使用禁止とならないよう、工程を工夫する。
  4. ドア・エレベーターの押しボタンなどは、冬季は夏季に比べ手垢(てあか)が付きやすくなる。
  5. 人の手による汚れは、化学繊維を使った製品を用いると除去しやすい。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しいです。天井・壁など高い場所は、ほこりや排気ガス由来の炭素粒子などが付着しやすく、定期的な清掃が必要となります。床のほうが汚れやすいのは当然ですが、天井・壁もそれに次ぐ清掃対象といえます。

(2)も正しいです。玄関ホールは来訪者の第一印象を左右する重要な空間であり、人によって立ち位置や視線の高さが異なります。そのため、玄関ホールの清掃品質は、視線の方向や高さを変えて確認するべきです。

(3)も正しいです。一時的だとしてもトイレが全面的に使用できなくなると利用者が困るので、使用できる箇所を部分的に残すなど清掃工程を工夫し、利用者への影響を最小限に抑えるべきです。

(4)が誤りです。夏のほうが気温と湿度がともに高いので、汗をかきやすくなります。その汗をかいた手でスイッチを触ると、汗の汚れと水分によって手垢が付きやすいです。よって、(4)の記述は「冬季」と「夏季」が反対です。

(5)は正しいです。人の手による汚れは、化学繊維を使った製品(マイクロファイバークロスなど)を用いると汚れを絡め取りやすく、効率的に拭き取ることができます。

以上から、正解は(4)となります。

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