ビル管理士試験 2024年 問151 問題と解説

 問 題     

繊維床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ポリプロピレン素材は、復元力に乏しいが、親水性の汚れがしみになりにくい。
  2. ウール素材は、耐久性が高いが、親水性の汚れがしみになりやすい。
  3. しみ取り作業は、定期清掃で行う。
  4. 繊維床材は、パイルの空隙に土砂やほこりが堆積しやすい。
  5. パイル表面の粗ごみの除去には、カーペットスイーパを用いる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)と(2)はともに正しいです。ややマイナーな知識ですが、ポリプロピレンは(この試験の範囲内では)最も耐久性が低く、復元力に乏しいです。しかし、吸水しにくいため水性の汚れは落としやすいです。

一方、ウール素材はポリプロピレンの反対で、耐久性は高いですが、親水性の汚れを吸い込みやすく、しみになりやすい傾向があります。

(3)が誤りです。しみ取りは、しみができたらその都度やったほうが良いです。時間が経つと、汚れが素材の中まで浸透してしまい、取り除くのが難しくなります。よって、「定期清掃」ではなく「日常清掃」で行うべきです。

(4)は正しいです。カーペットなどの繊維床材は、パイル(毛足)の中に土砂やほこりがたまりやすいです。

(5)も正しいです。パイル表面の粗ごみの除去には、カーペットスイーパを用いるのが適切です。また、パイル内部のほこりの除去には、吸引力の強いアップライト型真空掃除機が適しています。

以上から、正解は(3)となります。

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