ビル管理士試験 2024年 問150 問題と解説

 問 題     

弾性床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. リノリウム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れ等を生じることがある。
  2. 床維持剤の皮膜に黒ずみが生じたら、剥離作業を行い再塗布する。
  3. 塩化ビニルシートは、含有する可塑剤の影響で、床維持剤の密着不良が起きやすい。
  4. 塩化ビニル系床材には、床維持剤の塗布が不要な製品が販売されている。
  5. 塩化ビニル系床材は、モルタルで下地に張り付けている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。リノリウムは、歩きやすい上に耐久性に優れるのが特徴的ですが、溶剤やアルカリ性に弱いです。よって、剥離剤(アルカリ性)を使うと、変色やひび割れを生じることがあります。

(2)も正しいです。床維持剤の皮膜が経年劣化などによって黒ずんできたら、古い塗膜を剥離して再度塗布し直すのが一般的なメンテナンス手法です。

(3)も正しいです。塩化ビニルシートに含まれている可塑剤の影響により、塩化ビニルシートは床維持剤の密着不良が起きやすいという特徴があります。

(4)も正しいです。記述の通り、塩化ビニル系床材には床維持剤の塗布が不要な製品があります。いわゆる「ノンワックス」や「メンテナンスフリー」を謳う製品が、これに該当します。

(5)が誤りです。塩化ビニル系床材は、「モルタル」ではなく「接着剤」を用いて下地に張り付けています。そもそも、モルタル自体が下地材そのものなので、床材と下地の間にモルタルが挟まるというのも変な話です。

以上から、正解は(5)となります。

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