問 題
建物の防火対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 特定防火設備は、鉄製防火扉等、火災を閉じ込めることができる性能を有する防火設備である。
- 防炎製品は、カーテン、暗幕、絨毯(じゅうたん)等に薬剤処理をして着火や燃え広がりを効果的に抑制したもので、消防法令で定められている。
- 建築基準法令で定められる非常用照明装置の避難上有効な照度は、光源が白熱電灯の場合とLEDランプの場合では異なる。
- 第二種排煙は、給気ファンにより排煙対象室に正圧をかけた排煙で、押出し排煙とも呼ばれる。
- 非常用進入口は、非常時の消防隊の進入口として用いられるもので、逆三角形の赤色反射塗料で3階以上の階の窓等に表示される。
正解 (2)
解 説
本問は、出題頻度の低さや各選択肢の記述の内容を踏まえると、やや難易度の高い出題といえます。悪問・奇問というわけではないので、余裕があれば押さえておきたい知識ですが、ご自身の学習状況や理解度によっては後回しにしても構わないと思います。
(1)は正しいです。特定防火設備とは、シャッタや防火扉など、火災を閉じ込めることができる設備のことをいいます。
(2)が誤りです。カーテン、暗幕、絨毯などに薬剤処理をして着火や燃え広がりを効果的に抑制したもので、消防法令で定められているのは「防炎物品」です。(2)にある「防炎製品」とは、防炎物品には該当しないけれど、ある程度の防炎性能を有するものをいいます。
(3)は正しいです。非常用の照明装置における避難上有効な照度は、光源が白熱電灯や蛍光灯の場合は1[lx]以上、LEDランプの場合は2[lx]以上としなくてはなりません。
(4)も正しいです。第一種排煙は機械的に排気を行うのに対し、第二種排煙は機械的に給気を行って室内を正圧とし、煙を押し出す方法です。
(5)も正しいです。非常用の進入口は、非常時の消防隊の進入口として用いられるものです。原則として3階以上の階に設置が義務付けられています。
以上から、正解は(2)となります。
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