ビル管理士試験 2024年 問97 問題と解説

 問 題     

ガス設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 都市ガス(13A)が漏洩(ろうえい)すると、天井付近に滞留しやすい。
  2. マイコンメータには、地震などに対する保安機能が備わっている。
  3. ガスが原因の中毒事故は、大半がガス機器の不完全燃焼によるものである。
  4. 都市ガス事業者は、特定地下街のガス配管の漏洩検査を4年に1回以上の頻度で実施することが法令で定められている。
  5. 燃料ガスが燃えるために必要な空気量を理論空気量といい、ガス消費量1kWにつき、約0.8~0.9m3/hを必要とする。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しいです。都市ガス(メタン)は空気よりも比重が小さいため、漏洩すると天井付近に滞留しやすくなります。

(2)も正しいです。マイコンメータとは、地震発生時に自動的にガスを遮断するガスメータのことです。

(3)も正しいです。ガスは完全燃焼すると二酸化炭素になりますが、不完全燃焼の場合は一酸化炭素が発生します。これが中毒事故の原因となります。

(4)が誤りです。特定地下街のガス配管の漏洩検査の頻度に関して、「4年に1回以上」は誤りで、正しくは「14か月に1回以上」となります。「4年に1回以上」というのは地下街ではない普通の場所(一般住宅など)で定められている検査頻度です。

特定地下街等での検査頻度を知識として覚える必要はないと思いますが、特定地下街は不特定多数の人が利用する上、ガス漏洩発生時のリスクも地上の建物に比べて深刻となりやすいことを踏まえると、「4年に1回以上」では頻度が低すぎると考えることができます。

(5)も正しいですが、ガス消費量1kWあたりの理論空気量はかなりマイナーな知識といえるので、この選択肢は気にしなくてもいいと思います。

以上から、正解は(4)となります。

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