問 題
環境測定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- サーミスタ温度計は、電気抵抗式温度計の一種である。
- 相対湿度の測定には、毛髪などの伸縮を利用する方法がある。
- アスマン通風乾湿計は、周囲気流及び熱放射の影響を防ぐ構造となっている。
- ピトー管による風速測定では、ストークスの定理を用いる。
- 換気量の測定には、トレーサガスの濃度減衰を利用する方法がある。
正解 (4)
解 説
(1)は正しいです。サーミスタ温度計は電気抵抗式温度計の一種で、温度受感部(温度センサー)にサーミスタを用いたものです。ちなみに、サーミスタとは、温度変化に応じて電気抵抗が変化するようなものを指す言葉です。
(2)も正しいです。毛髪湿度計は、毛髪が湿度に応じて伸縮する性質を利用して相対湿度を測定します。
(3)も正しいです。アスマン通風乾湿計は、通風装置により一定の気流を作り、熱放射や周囲の気流の影響を防ぐ構造になっています。
(4)が誤りです。ピトー管は気流の速さを測定するときに用いる計測器で、流れが一定方向にあるときに使えます。これは、「ストークスの定理」ではなく「ベルヌーイの定理」を用いた測定方法です。
(5)は正しいです。換気量の測定方法の一つに、トレーサガスを一定量注入し、時間の経過とともにその濃度がどのように減衰するかを測定する方法があります。
以上から、正解は(4)となります。
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