問 題
ダクトとその付属品に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 長方形ダクト同士の接続には、差込み継手が一般に用いられる。
- 厨房(ちゅうぼう)フードには、ステンレス鋼板が利用される。
- 厨房排気ダクト用防火ダンパの温度ヒューズ溶解温度は、280℃である。
- 丸ダクトは、スパイラルダクトに比べて、はぜにより高い強度が得られる。
- 防火ダンパは、煙感知器と連動してダクトを閉鎖する。
正解 (2)
解 説
(1)は誤りです。長方形ダクト同士を接合する継手には、「アングルフランジ工法継手」と「共板フランジ工法継手」があります。
この2つはいずれも頻出なので、ぜひ覚えておきたい知識です。もし今回のようにこれら以外の継手が出題されたら、この試験においては全て誤りの選択肢と判断してください。
(2)は正しいです。厨房フードには、耐腐食性や耐熱性に優れるステンレス鋼板が一般的に使用されます。これは、調理中の高温や油脂による汚れに対応するためです。
(3)は誤りです。防火ダンパは、防火区画貫通部に火炎遮断の目的で設置されるものです。その防火ダンパの温度ヒューズ溶解温度は、一般換気用、厨房排気用、排煙用で以下のように異なっています。
- 一般換気用:72℃
- 厨房排気用:120℃
- 排煙用 :280℃
これも頻出事項なので、上記の温度を正確に覚えておきたいところです。各々の温度となっている理由も併せて押さえておきたい場合は、2021年 問72の解説を参照してください。
(4)も誤りです。「はぜ」があるのは丸ダクトではなく、スパイラルダクトのほうです。はぜがあるおかげで、スパイラルダクトは丸ダクトよりも高い強度が得られます。ちなみに「はぜ」というのは、金属板を折り曲げて噛み合わせるようにした部分のことを指します。
(5)も誤りです。防火ダンパは、温度フューズ(ヒューズ)と連動して流路を遮断します。防「火」なので、火の有無、つまり「温度」と連動すると考えてください。一方、煙感知器と連動するのは防煙ダンパです。こちらは防「煙」なので、煙の有無で作動します。
以上から、正解は(2)となります。
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