ビル管理士試験 2024年 問47 問題と解説

 問 題     

一辺が3mの正方形の壁材料を組み合わせて天井を含む立方体の室を作り、日射が当たらない条件で床面を地表面に固定した。

隙間換気は無視できるとし、外気温度が-4℃の条件下で内部を1,350Wの発熱により加熱したところ、十分に時間が経過した後の室温度が20℃になった。なお、床面は完全に断熱されており、床を通しての熱貫流はない。

このとき、壁の熱貫流率として、最も適当なものは次のうちどれか。

  1. 1.05W/(m2・K)
  2. 1.25W/(m2・K)
  3. 1.50W/(m2・K)
  4. 1.60W/(m2・K)
  5. 2.10W/(m2・K)

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

まず、一辺が3mの正方形の壁材料ということで、この部屋のそれぞれの壁や床や天井の面積はどれも9[m2]になります。このうち、問題文によると床は完全に断熱されているので、貫流熱流が生じるのは床を除く5面で、面積にすると45[m2]です。

また、外気温度が-4℃で最終的な室温が20℃なので、その差は24[℃]=24[K]です(℃とK(ケルビン)は摂氏か絶対温度かの違いがありますが、温度差で表せばどちらも同じように扱えます)。

ここで、問われているのは壁の熱貫流率[W/(m2・K)]です。選択肢に記載されている単位が大きなヒントになっているので、この単位に合うように計算式を作ると、熱貫流は次のように計算することができます。

よって、正解は(2)となります。

コメント