ビル管理士試験 2024年 問25 問題と解説

 問 題     

WBGTに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 熱中症予防のため、スポーツ時のガイドラインとして利用されている。
  2. 職場の暑熱基準として利用する場合、作業強度を考慮する必要がある。
  3. 日常生活における熱中症予防の注意事項では、WBGTが31℃以上のとき、高齢者では、安静状態であっても熱中症発生の危険が大きいとされている。
  4. 職場の暑熱基準として利用する場合、着用する衣服の種類に応じて補正する必要がある。
  5. 屋外で太陽照射がある場合、自然湿球温度と黒球温度から求められる。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)は、日本語では湿球黒球温度といい、屋内外での暑熱作業時の暑熱ストレスの評価に用いられます。

(5)に関して、WBGT指数の計算式は、「屋内または屋外で太陽照射のない場合」と「屋外で太陽照射のある場合」で次に示すように異なっています。この区別は頻出事項なので、ぜひ抑えておきたいところです(係数までは覚えなくてもいいので、パラメータを覚えてください)。

【屋内または屋外で太陽照射のない場合のWBGT指数】

0.7Tw+0.3Tg

  • Tw:湿球温度
  • Tg:黒球温度

【屋外で太陽照射のある場合のWBGT指数】

0.7Tw+0.2Tg+0.1Ta

  • Tw:湿球温度
  • Tg:黒球温度
  • Ta:乾球温度

以上を踏まえると、(5)の記述は「乾球温度」が足りていないことがわかります。

よって、正解は(5)となります。

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