ビル管理士試験 2024年 問16 問題と解説

　問 題　　　　　

下水道法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 下水道の整備を図り、もって都市の健全な発達及び公衆衛生の向上に寄与し、あわせて公共用水域の水質の保全に資することを目的とする。
2. 国土交通大臣は、緊急の必要があると認めるときは、公共下水道等の工事又は維持管理に関して必要な指示をすることができる。
3. 終末処理場とは、下水を最終的に処理して河川等に放流するために、下水道の施設として設けられる処理施設及びこれを補完する施設をいう。
4. 都道府県は、下水道の整備に関する総合的な基本計画を定めなければならない。
5. 厚生労働大臣は、緊急の必要があると認めるときは、終末処理場の維持管理に関して必要な指示をすることができる。

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

(1)は正しいです。これは下水道法第1条の条文に書かれていることで、この法律の目的を示しています。

(2)も正しいです。下水道事業の主管官庁は国土交通省と環境省です。このうち公共下水道の工事や維持管理の話になると国土交通省の管轄なので、国土交通大臣が下水道法に基づいて公共下水道等の工事や維持管理に関する指示を出します。

(3)も正しいです。記載の通り、終末処理場は、下水を最終的に処理して河川等に放流するための施設です。

(4)も正しいですが、これはマイナーな知識であるため、判断できなくても仕方ないかもしれません。都道府県は、下水道の整備に関する総合的な基本計画を定めます。

(5)が誤りです。(2)の解説の通り、下水道事業の主管官庁は国土交通省と環境省です。このうち終末処理場の維持管理の話になると環境省の管轄なので、環境大臣が下水道法に基づいて終末処理場の維持管理に関する指示を出します。厚生労働大臣ではありません。

よって、正解は(5)となります。